ワークスペースの柔軟性への要望を満たすハイブリッドモデル

先見性のある企業は、ハイブリッドモデルを用いてチームを成功に導いています

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新型コロナウイルスのパンデミックが終息に向かいつつある今、世界中の企業がポストコロナの世界におけるワークスペースを再考しています。1年間の在宅勤務によって、リモートワークが生産性を低下させることはないことが証明され、ほとんどの従業員は、パンデミックの終息後も勤務する場所や時間を自由に選びたいと考えています。ワークスペースの柔軟性を求める声に対応するために、先見性のある企業は、ハイブリッド方式のワークスペースが一般的となり、従業員がデスクに縛られる時代が過去のものとなる未来を受け入れています。

ハイブリッドワークスペースモデルでは、従業員が数あるワークスペースの中から仕事をする場所を決定できます。こうしたワークスペースには、セントラルオフィス、小規模なサテライトオフィス、WeWork などのコミュニティ型ワークスペース、コーヒーショップなど第三のスペース、あるいは自宅などがあります。企業固有のニーズに応じてハイブリッドモデルも異なりますが、最も重要な点はどれも同じで、ワークスペースの未来は柔軟であるということです。

WeWork では先頃、企業不動産の専門家 4 名を招いて、初の WeWork イノベーションサミットを開催し、企業が今後のオフィスの在り方にどのように対応しているかについては話し合っていただきましたCBRE、Cushman & Wakefield、Willis Towers Watson、Oktaのリーダーの皆さんにご参加いただき、WeWork の人事担当最高執行責任者である Tom Osmond が司会者を務めました。パネルディスカッションはオンデマンドでこちらからご覧いただけます。

このパネルディスカッションでは、ハイブリッドワークスペースモデルの利点と一般的な課題、そして今日のワークスぺースにとり、柔軟性が解決策となり得る方法と理由について話し合いました。ここでは、その中からいくつかハイライトをご紹介します。

WeWork:ハイブリッドワークスペース戦略とはどのようなものですか?

Rachel Casanova(Cushman & Wakefield、ワークプレイスイノベーション担当シニアマネージングディレクター): ハイブリッドモデルとは、全員が在宅勤務と全員がオフィス勤務という各体制の間にあるすべてのオプションです。ちなみに [コロナ禍以前も] 誰もがオフィスいたというわけではありません。私たちは組織がこれまで 10 年間考えてきたことを採用しているところで、組織にとって大きな変化の時です。ハイブリッドモデルは今最善のシナリオです。全員がオフィスに戻れるわけではありませんから。現時点ではまだ [コロナ禍が] 完全に終息したわけではないので、加速には時間がかかります。

Armen Vartanian(Okta、グローバルワークプレイスサービス部門シニアバイスプレジデント):2025 年までに、従業員の大半はミレニアル世代になります。Z 世代は、現在、労働市場に参入しつつあります。彼らの好みは古い世代とは非常に異なります。彼らの好みについて考えるとき、それが柔軟性を基盤としていることに気づくでしょう。

事実、ハイブリッドモデルは、人々が望むものを提供するというこの概念に基づきます。それはオフィスに来て 何日間過ごすことではありません。数時間だけ、または 1 日オフィスに出社したり、スターバックスでリモートワークしたりすることもできます。現在のワークスペース環境は、もはやオフィスに限られることはなく、むしろ仕事をする場所のエコシステムと言えるでしょう。

Christelle Bron(CBRE、米州アジャイルプラクティスリーダー):組織がワークスペースを再考し、再設計するサイクルは、おそらく10 年か 15 年に一度起こると考えられます。フレキシブルなスペースのプロバイダーコミュニティは、2 日に 1 つのペースで新しいスペースを造っています。プロバイダーは学び、再建し、スペースを改善し続けます。WeWork のようなコミュニティ型ワークスペースが始まって以来、ワークスペースが人々の要望を受け入れる能力は飛躍的に向上しました。

このモデルを採用するにあたってのアドバイスがありますか?物理的なスペース自体から、それとも資金面から始めるべきでしょうか?

Casanova:それはケースバイケースです。お客さまに実際に試してもらい、答えを出すよう促しています。抵抗があるかもしれませんが。過去に構築したやり方は変化のためには適しません。私たちはスペースを構築して、それが素晴らしいものだと想定します。例えば、入居後評価の結果は次のプロジェクトのために利用され、間違っていたことの修正にはつながっていませんでした。

私たちの変更プログラムは、人々の意見に私たちが耳を傾けるときにのみ成功します。どうすべきかを私たちから伝えた頃もありましたが、今はそれではまったく機能しません。これを継続的な改善サイクルとして捉えることが不可欠です。このハイブリッド [モデル] を試してみるとき、まず素晴らしい経験をしてもらうように努め、その後、答えを出してもらいます。

Vartanian:過去 1 年間、当社は 30% のリモートワーク率の会社から、拠点のない多くの市場で従業員の 60% を雇用するまでに至りました。人材がいる場所を求めた結果です。当社の拠点がある市場では、人材が少なくなります。今では、毎日オフィスに出社する必要がない柔軟性も加えていますから、オフィスの利用率は下がると思われます。

考える必要があるのは財務的なことだけではありません。ワークスペース経験について考えてみてください。従業員がいつでも柔軟に通勤してこれるように広大なスペースをキープしていて、その半分しか使用されていない場合、オフィスの雰囲気はどうなるでしょうか?そこには無駄なスペースが生まれます。それは実際のところ誰もが働きたいと望む環境ではありません。

WeWork のヘッドクォーターは、ワクワクした気持ちやエネルギーに満ち、オフィスに来たいという気持ちにさせます。従業員は、家庭環境では再現できないスペースにやって来ることを望んでいます。[利用率が低いのに] 大規模な地域キャンパスを建設する理由はありません。私たちがしたいことは、そのための資金を比較的小規模な複数のロケーションに投資し、従業員の住居に近い場所にオフィスのネットワークを構築することです。

Bron:私たちが考えているのも、オンデマンドのソリューションです。ネットワークがあるワークスペースを、自分のオフィスやオフィススイート、コミュニティ型ワークスペースとして利用したいだけではありません。ネットワーク全体として利用したいのです。Uber を予約するのと同じく、スマートフォンでクリックするだけでスペースを予約できるようにして、「今日はどこへ行こうか。同僚はどこにいるだろうか。どこで会うのが都合いいだろうか、というように。不動産の消費ははるかに流動的なプロセスです。

デジタル化と予約テクノロジーは、これらすべてを達成するための鍵となるでしょう。今、従業員が消費者となっており、私たちが従業員をそのように扱うのであれば、従業員の行動を測定し始め、望んでいることを理解して、従業員の要望すべてに適応できるようになる必要があります。

Casanova:これをやり遂げなければ、空室の件数も上がります。消費者の考え方は「足で投票する」というもので、ある所に行って空席が見つからない場合や、フィットネスジムのクラスで空きのスポットを確保するために早起きするのがつらい場合には、それによる疲労感を理由に行かないことにします。偶然に任せていれば利用率は減り続けるでしょう。

消費者としてこれを考えるという配慮 [が不可欠です]。ワンクリックで行けるようにするための最も簡単な方法は何か?座席番号などどうでもいいし、自分の仲間がいる場所を探すのは面倒だ。舞台裏でそれを済ませてもらい、自分が得意な仕事をうまくこなせるように手助けしてほしい。現在、大きな課題となっているのはこの点です。

これらすべてのチェンジマネジメントについてのお考えは?リーダーシップからの了承や従業員からの受け入れはどのようにして得ますか?

Vartanian:従業員がまとまって職場に戻り始める経験が非常に重要になります。例えば、新製品で人々がひどい経験をすれば、そのシステムは失敗すると信じています。従業員にとり、よりシームレスだった以前の働き方を要求するでしょう。

ここで、テクノロジーが大きな役割を果たします。私たちはモバイルアプリに投資し、各ロケーションで従業員同士のつながりを支援したり、リソースを予約できるようにしたりしています。毎朝すべての従業員がこのアプリを見て、オフィスに出社する人を確認したうえ、自分も出社すべきかどうかを決定してくれることを期待しています。

パネルディスカッションはオンデマンドでこちらからご覧いただけます。

J. Agrelo はシカゴ在住のフリーランスジャーナリストです。

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