アクティビティベースの働き方に必要な 8 種類のワークスペース

従業員のワークスタイルに合った多様なスペースを提供することは、生産性と士気の向上につながります。

現代の従業員は、柔軟性と自律性の両方を求めており、優秀な人材を引き付け、維持したい企業は、標準的なオフィス環境にとらわれない発想を必要としています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威に伴い、従業員が在宅勤務を余儀なくされる以前から、企業はより柔軟なワークスペースと「仕事内容に応じた働き方」という概念を取り入れていました。調査によると、圧倒的多数の従業員が、少なくとも週に 1 日はまたオフィスで働きたいと考えています。ここでは、そうしたさまざまな働き方のニーズに応えるスペースをご紹介します。

「仕事内容に応じた働き方」とは何ですか?

「仕事内容に応じた働き方」とは、従業員が 1 日にこなすさまざまな業務に応じて異なるワークスペースを使いこなし、いつ、どのように働くかを自分で選択できるワークスタイルです。たとえば、共用エリアで座って他のチームと会話をしたり、会議室でオンライン会議に参加したり、静かなスペースで集中して仕事をしたり、という具合です。   

「仕事内容に応じたワークスペース」の利点とは?

WeWork とロイターが従業員を対象に行った調査によると、米国の労働者では、仕事の満足度を高めるために必要なものとして、より良い仕事場/施設(13 %)と答えている人が最も多いことがわかりました。この回答は、「賃金の上昇」(9 %)、「勤務時間の調整」、「休暇の増加」を上回っています。さらに、職場に満足していると答えた人は、満足していないと答えた人に比べて、共用エリア、ダイニングスペース、電話ブースなどの「仕事内容に応じた働き方」を実践しているオフィス機能を利用している割合が 30 %も高いことが明らかになりました。また、「仕事内容に応じた働き方」に関する別の調査では、「仕事内容に応じた働き方」を実践している組織の場合、職場全体の満足度が 17 %向上し、個人の生産性も 13 %上昇していることがわかりました。そのため、先進的な企業の多くは、「仕事内容に応じた働き方」のような多様なワークスタイルを実現できる柔軟なワークスペースこそが、従業員を幸せにするだけでなく、企業の収益にも影響を与えることを認識しています。従業員が働くスペースを自由に選べるようにし、快適な仕事環境を与えることは、とても大切です。

「仕事内容に応じた働き方」を実現する 8 つの革新的な機能別スペース

「仕事内容に応じた働き方」を実践しているオフィスには、さまざまな機能に特化したスペースがあります。こうして企業は従来の画一的なオフィスレイアウトから脱却し、柔軟なワークスペースの未来に向かって進んでいきます。

電話ブース

クライアントとの電話や、集中力が必要な仕事(執筆やデータ整理など)のために静かな場所を探しているなら、電話ブースを利用しましょう。これはWeWork Air China Century(北京)の例です。ガラス製のスライディングドアと快適なシートを備えた明るくカラフルなスペースで、閉塞感を感じることがないようにデザインされています。

カフェスタイルのスペースに設置されたホットデスク

WeWork Yeouido Station(ソウル)のメインラウンジは、オフィスというより賑やかなカフェのような雰囲気です。ワークデスクを兼ねたロングテーブル、数人での雑談に最適な半円形のブース、くつろげるソファやコーヒーテーブルが設置されたエリアなど、さまざまなニーズに対応した座席スタイルが組み合わされています。「仕事内容に応じた働き方」を実践するオフィスデザインのお手本となる空間です。さらに、ステージまであり、プレゼンテーションだけでなく余興でのパフォーマンスにも利用できます。内装を見てみると、明るい色合いとオフィスらしい皮革製のソファや椅子がミックスして配置され、さらに観葉植物と降り注ぐ自然光のおかげで、この上なく心地よい空間になっています。

レストランスタイルのブース

(メールでの果てしないやり取りの代わりに)同僚と直接会って話したり、新しいロケーションで仕事にとりかかったりする場合など、この軽食レストランのようなブースを利用することができます。WeWork Taohui Xintian(北京)の例では、色付きガラスの仕切りがアクセントになっており、程よいプライバシーを確保しながら、仕事に関する打ち合わせをすることができます。

フォーマルな会議室

1 日を通してさまざまな会議が行われますが、営業会議、月例のブレインストーミング、経営戦略会議など、フォーマルな設定が必要な会議もあります。WeWork Insurgentes Sur 601(メキシコシティ)にあるこの会議室は、モダンなミニマルデザインを採用し、標準的なボードルームを居心地の良い空間に仕上げています。ガラス窓は床から天井まで届き、素晴らしい眺望と自然光を提供しながら、クリエイティブな発想の流れを後押しします。

カジュアルな会議室

とはいえ、すべての会議にボードルームが必要なわけではありません。対面でのブレインストーミングや採用面接などでは、よりカジュアルで親しみやすい雰囲気が好まれます。WeWork Purpurina 400(サンパウロ)にあるこの会議スペースは、色々なスタイルの座席が混ざり合った、リラックスした雰囲気になっています。

柔らかな座り心地の椅子やソファー

困難なプロジェクトの真っ只中にいて、リラックスできる場所を探している従業員や、リビングルームのような環境で一番考えがまとまるタイプの従業員は、WeWork Antonio Miroquesada 360(ペルー、リマ)にあるこのスペースに避難することができます。柔らかな座り心地と鮮やかなプリント柄が、即座に気分を盛り上げてくれます。

静かなヌック

仕事をしていると、誰もが 1 人になって充電したり、集中力を高めたりしたくなる時があります。WeWork Seomyeon(韓国、釜山)では、従業員は静かなスペースを求めて遠くまで行く必要はありません。この快適なスペースは、「仕事内容に応じた働き方」を実践するオフィスの要素の 1 つである、ふかふかの椅子と窓からの眺望を備えており、休憩したい時や頭を使う仕事に最適です。

屋外テラス

新鮮な空気、日光、緑の芝生はすべて、従業員の健康と幸福の向上に貢献します。つまり、従業員の士気と生産性の向上につながります。WeWork Blue One Square(インド、グルグラム)にあるこの屋外テラスは、仕事に、同僚との交流に、ランチにと、理想的な空間を提供します。

このように、大手企業の不動産責任者の役割は、以前にも増して重要になってきています。従業員が個々のニーズに合った物理的なワークスペースを利用でき、かつ安全性も感じられるようにしなければなりません。 「仕事内容に応じた働き方」を実践するワークスペースデザインを導入することで、従業員たちは、独自のワークスタイルを満喫し、創造性や想像力を掻き立てられイノベーションにつながるなど、大きな影響を受けます。より柔軟なワークスペースに移行していくのも、「仕事内容に応じた働き方」の実践に着手するひとつの方法です。

この記事は 2019 年 8 月 14 日に掲載されたもので、編集担当によって全体的に更新されました。

Dawn Papandrea はフリーランスのライターで、仕事、パーソナルファイナンス、高等教育などについて主に執筆しています。彼女の執筆記事は Family CircleMonster.com など数多くの出版物に掲載されています。Twitter でフォローしましょう。

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