PayPay がオフィスを再構築した方法

日本のキャッシュレス決済サービス会社が、オフィスをコミュニケーションとエンゲージメント場として再構成しました


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PayPay は 2018 年 6 月に設立された日本のキャッシュレス決済サービスで、日本でのユーザー数は 3,600 万人を超えています。2020 年初頭に新型コロナウイルス感染症の感染拡大が始まった際、PayPay では、35 か国にいる数千人の従業員の安全と幸福度を確保することが最も大きな課題でした。 

同社の経営陣は、WeWork 神谷町トラストタワーに本社を設置する計画を再検討し、この消えないウイルスとビジネスを共存させる必要があると気付いたとき、フロアの標準レイアウトを見直すことを決定しました。PayPay の要望に対する WeWork の迅速で柔軟な対応により、新しいオフィスへの完璧な移転が可能になりました。  

課題:オフィスの定義におけるパラダイムシフト

PayPay の CFO である走出雅紀さんは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中で事業を運営するには、新しい働き方が必要だったと話します。同社は複数の部門からメンバーを集めて、PayPay にとって最適なワークスタイルを探すという任務のもと、新しいワークスタイルプロジェクトを形成しました。 

いつでもどこからでも作業できる(WFA)、さらに仕事内容に応じた働き方(ABW)という同社の核となるコンセプトに対応できるハイブリッドワークスペースを必要としていました。また、バーチャルオフィスへの移行に伴い、物理的なオフィスを安全に保つことに大きな価値を置いていました。この密度の低いオフィスを「公共衛生の象徴」となるように設計したと走出さんは話します。コロナ禍にあってこれを保証するということは、25% の容量でしか使用できないフリーアドレスエリア(座席が割り当てられていない一般的な作業エリア)を設けるなど、非常に厳格なソーシャルディスタンスを徹底することを意味しました。 

WeWork 神谷町トラストタワーにある PayPay のオフィスには、広々とした景色を望むラウンジエリアがあります(写真提供:PayPay)。

PayPay はまた、従業員同士のつながりを築き、共に仕事に打ち込める動機となるよう、オフィスの役割を再定義したいと考えていました。そのため、コラボレーションを促進するスペースが最優先事項でした。 

ソリューション:さまざまなニーズに応える区画分け 

PayPay のソリューションは、オフィスの使用目的を変えるということでした。「私たちは、従来のオフィスに対する概念を捨て、人と人との出会いの場として(オフィスを)再構成し、エンゲージメントとコラボレーションを促進する場所へと変えました。また、ほかのすべてのタスクは自宅で完了させることができます」と走出さんは言います。 

PayPay は WeWork と連携し、オフィスをいくつかのエリアに区分けを行いました。なかでも、アクティブコラボレーションエリアは、オフィスでの従業員間の交流を容易にしたいという PayPay の要望をもっともよく反映しています。「アクティブコラボレーションにより、オフィス勤務にあたる従業員と在宅勤務の従業員が Zoom を介して簡単に接続できる環境を作り上げました」と走出さんは言います。 

すべてのテーブルには、離れた場所にいる従業員同士の交流のためにモニターが設置されており、椅子は会議やチームビルディングなど、対面でのやり取りに適した配置にされました。PayPay は、このエリアが最も活発に使用されるよう、このエリアを最大の大きさに設計しました。 

コミュニティゾーンとソーシャルゾーンは、よりカジュアルな交流を想定して作られており、従業員は休憩が必要なときにコーヒーや会話を楽しむために立ち寄ることができます。走出さんは、「さまざまな人と会い、カジュアルな会話から新しいアイデアやコラボレーションが生まれる場所に」と話しています。このラウンジのようなエリアは、あらゆるタイプのコミュニケーションが行われる場所です。しかし、東京で現在発令されている緊急宣言によって課せられた人数制限により従業員の 5〜10% しかオフィスに来ていないため、このゾーンはまだその潜在能力を発揮していないことを走出さんは認めています。

ラーニングゾーンは、チームワークを促し、エンゲージメントを促進するためのセミナーエリアです。「ここでいう学習とは、仕事に関するスキルを勉強したり習得したりすることだけではありません。ここは、従業員が私たちの組織について学び、私たちの企業文化によりよく適合し、ここで働くことがなぜ素晴らしいのかを理解するための情報を取得するための場所です」と走出さんは言います。 

PayPay は、新人研修やラーニングゾーンで提供されるその他のプログラムを通じて、従業員がよりスムーズに仕事を遂行できるようになることを望んでいます。 

全体のレイアウトは、いかなる場合でも混雑しないように作る必要がありました。ビーコン技術を利用して、人々がいるエリアと人々の動きを測定しています。走出さんは「特定のエリアで人が増えすぎると、他には誰も入ることができないという警告が発せられます。この設計により、ソーシャルディスタンスが確保され、従業員の密度に関するデータを収集できます」と話します。

結果:生産性の向上と将来に向けての改善 

PayPay は、WeWork と連携してオフィスを再設計することにより生産性の向上を実現させることができました。走出氏は、ユーザーベースの拡大や日本の決済セクターの大幅な成長などのビジネス成長データを見ています。 

従業員を対象とした最新の調査で生産性について質問したところ、回答者のじつに 90% が、オフィスの改修前と比べて生産性が上がったか、変わらなかったと答えています。走出さんはこれらの結果を称賛し、PayPay の自宅とオフィスの違いを巧みに利用したアイデアを評価しており、「この結果は、オフィスなしでは不可能であり、またオフィスだけでも達成できなかったと強く感じています」と話しています。 

ブレインストーミングエリアに設置されたグループ作業用の画面とホワイトボード(写真提供:PayPay)。

調査では、コミュニケーションについても聞かれました。自分のコミュニケーションレベルがどの程度効果的であったかという従業員の評価と、上司がそれをどのように評価したかには、いくつかのギャップがありました。走出さんは、このような食い違いは今後取り組んでいくべき課題であり、「すべてが落ち着いてオフィス出勤が容易になったら、アクティブコラボレーションやラーニングなどの分野を活用して、これらのギャップを効果的に埋め、従業員全員の幸福度を向上させたい」と話しています。 

走出さんは、従業員が自宅で WeWork の環境、特にオフィスでのバックグラウンド音楽を再現しようとしていると聞いており、「これらのサウンドトラックにアクセスする方法があれば、在宅勤務を強化できる可能性があります」と話しています。WeWork は、物理的なオフィスの一部を在宅勤務者に提供することで、withコロナ時代のオフィスの再定義をサポートしています。 

ハイライト:

  • エンゲージメントとコラボレーションを促進する場所としてオフィスを再定義する 
  • ソーシャルディスタンスを維持するレイアウトで従業員の安全と幸福度を確保する
  • ビーコン技術で従業員の密度を測定する
  • ハイブリッドワークモデルにより生産性を向上させる
  • オフィスで勤務するのとさほど変わらない環境での在宅勤務を可能にする

ステイシー・スミスはフリーランスの日英通訳・翻訳家、ライターです。日本に関するブログを書いており、stacysmith.webs.comで読むことができます。

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